チャートを見よう (ⅱ)移動平均線と出来高
今日は引き続きチャートを見ていきます。前回はローソク足の見方を覚え、見方がわかれば十分と書きましたが、今回は少しテクニカル分析も入ります。
移動平均線を見よう

移動平均線とは決まった期間分のローソク足の終値をそのローソク足の本数で割った数値(平均値)をつなげて線にしたものです。移動平均線は古くから株価の分析で使われます。
例えば今日の5日移動平均線=(今日の終値+1日前の終値+2日前+3日前+4日前)÷5で計算されます。
明日になれば、明日の5日移動平均線=(明日の終値+今日の終値+1日前+2日前+3日前)÷5となります。
週足の場合、13週移動平均線=(今週の終値+先週の終値+・・・+12週間前の終値)÷13、となります。
例題のチャートは日足チャートですが5日移動平均線(赤線)、25日移動平均線(青線)、75日移動平均線(紫線)の3本がローソク足と重なって表示されています。
移動平均の数値をとるための日数には必ずではありませんが、一般的な日数が存在します。
日足・・・5日(1週間)、25日(1月)、75日(3ヶ月)
週足・・・13週(3ヶ月)、26週(6ヶ月)、52週(1年)
月足・・・12ヶ月(1年)、24ヶ月(2年)、60ヶ月(5年)
期間が短ければ短いほど短期のトレンド、長ければ長いほど長期のトレンドを分析するのに使われます。
出来高を見よう
次に出来高を見ましょう。出来高は上記チャートの下側の棒グラフです。
出来高は実際に売買された株数を表示しています。例題のチャートでは赤と緑の棒グラフになっていますが、ここでは緑色=陽線の日、赤色=陰線の日、を示しています。最近は2色で表示するケースが多いようです。昔はここも白黒だったなぁ(懐古厨)。陽線陰線と違ってこれは色がついたほうがわかりやすくていいと思います。
出来高だけを見たら、「今日は取引が盛り上がったなぁ」ぐらいの感想しかでません。移動平均線と一緒にみることで用を足すことになります。
移動平均線を用いた株価分析
移動平均線と出来高を使うことで、拙いながらも株価の評価を出していくことができます。
線の傾きで上昇下落のトレンドをつかむ
株価が右肩上がりなら上昇トレンド。右肩下がりなら下降トレンド。横ばいなら方向感のない「もみあい」。
初心者でもわかりやすいですね。ただ日足チャートだと上昇に見えても、月足チャートだったらほぼ横ばい、というケースもあります。日足だけでなく週足や月足のチャートも見てみましょう。
株価と移動平均線の位置関係で評価する
株価が移動平均線より高いと強気相場、移動平均線より低いと弱気相場。
これも見たら一目瞭然ですね。今投資家が強気なのか弱気なのかを見ることができます。このときの移動平均線とは5日ではなく、25日か75日を基準にするのが基本です。日足チャートを見ると気づくことですがローソク足と5日移動平均線はほぼ同じ位置にあります。直近5日分の平均値なので当然と言えば当然ですが、日足=5日移動平均線で考えてもよいと思います。
支持線(サポート)と抵抗線(レジスタント)
移動平均線より上に株価があるとき、下がってきても移動平均線で止まることがあります。また逆に株価が移動平均線の下にあるとき、上昇しても移動平均線で止まることがあります。
そのため、株価が移動平均線の上にある場合は移動平均線が支持線(サポート)とみなします。下がってもここ(平均線)で止まるだろうという判断です。いわゆる買い場の可能性があります。
一方、株価が移動平均線の下にある場合、移動平均線が抵抗線(レジスタント)と見なされます。上がってもここ(平均線)で上昇が止まるだろうと判断できます。株価が上昇しているが移動平均線にタッチしているような場合、ここで下落に転じる可能性があるので、買いを見合せるほうがよい可能性があります。
この移動平均線を支持線や抵抗線で考える場合はやはり長期で考えたほうがよいです。日足なら75日移動平均線、週足なら52週がベストだと思われます。
例題のチャートは抵抗線がはっきりでているのがわかりますか?4月の後半に上昇したものの75日移動平均線を超えられずに再度下落したのがわかります。
2本の線が交差するシグナル
とはいえ、すべての株価が支持線と抵抗線通りに動くとは限りません。もしそうなら、株価は上がり続ける(支持線から下にいかない)か、下がり続ける(抵抗線を上回ることができない)状況になります。
実際には支持線や抵抗線を突き抜けることがあります。すなわち短期と長期の移動平均線が2本線がクロスします。
ゴールデンクロス・・・短期の移動平均線が長期の移動平均線を超える(例5日移動平均線>25日移動平均線)。株価の上昇局面(買い場)
デッドクロス・・・長期の移動平均線が短期の移動平均線を超える(例5日移動平均線<25日移動平均線)。株価の下落局面(売り場)
このように、短期と長期のどちらが上回るかで株価が上昇相場か下落相場かを判断できます。

ゴールデンクロスが起こるのか、それとも抵抗線となって下落するかはわからないんじゃないの?
そういった疑問もでると思います。そこで本日最後の話題…
クロスするかどうか出来高を見よう
クロスをするあたりの出来高を見ましょう。例題チャートは4月の後半に一時的な上昇をしましたが、その後移動平均線にぶつかる形で下落しています。その下側の出来高の棒グラフに目を向けるとどうですか?あまり出来高が増えてないですね?5月に入ると大きく下落していますがその時の出来高の半分以下です。
出来高がある=市場が盛り上がっている(株価が上がるにせよ下がるにせよ)、と判断されます。出来高がない状態だったので、市場が盛り上がる(トヨタ自動車の株を買いたい人が少ない)状態だったようです。
このように、2本の移動平均線が近づいてきたときクロスするかどうかを見極める方法として、同時に出来高を見てみるのが有効になります。
本日のまとめ
- 移動平均線とは一定の期間のローソク足の終値の平均値を線にしたもの
- 通常チャートにつき3本が一般的
- 移動平均線の向きで株価の上昇下落のトレンドを知る
- 移動平均線と株価の位置で強きか弱きか知る
- 支持線(サポート)と抵抗線(レジスタント)になることがある
- 短期>長期の交差(クロス)ならゴールデンクロス(上昇局面)、短期<長期の交差ならデッドクロス(下落局面)
- クロスするかどうかは出来高を一緒に見よう
