銘柄の選び方 Ⅱ)業績と配当金
売上高、営業利益、純利益
売上高
企業が本業で稼いだ総額、ここが伸びていると企業が成長しているかわかる。u利上げが伸びずに利益が伸びている場合、コストを削減して利益が増えていることになり、効率的に利益をあげているというポジティブな見方ができると同時に、成長が限界に達しているというネガティブな見方もあるので注意が必要。
営業利益
売上高から本業でかかった費用を引いた利益、いくら売上があがっても利益度外視では企業は成り立たない。一番重要視する数字。
純利益
税金や特別損益を全て計算して残った利益。会社の取り分。ここから配当金の原資が捻出される。株価の割安感を計算する指標にも使われる。どれだけ純利益から配当金を出すかを求めた数字が配当性向と言い、配当金を目的になら外せない数字。
配当金と決算
配当金
純利益から株主には配当金がでます。表記される場合はたいてい1株あたりの配当金のため、取引はは100株単位ですから、配当金×100株となります。
決算と配当金の権利取り
配当金を受け取れるのは、決算日に株主になっている必要があります。
決算が3月末だと3月31日が決算日となり、その日に株主だった人が配当金が受け取れます。3営業日受渡しと以前書きましたので、全て営業日の場合は29日買付が配当金を受け取れる日の最終回付け日となります。
例1:31日(金)の場合
買付最終日29日(水)→30日(木)→31日(金)株受渡し(決算日)
例2:31日(月)の場合[休日を挟む場合]
買付最終日27日(木)→28日(金)→29日・30日(土・日の休日)→31日(月)株受渡し(決算日)
例3:31日(日)の場合
買付最終日27日(水)→28日(木)→29日(金)株受渡し(実質的な決算日)
31日が休みの場合決算日は前倒し扱い(帳簿上は31日決算です)
配当金は決算時に確定しますが、年度末の決算だけでなく、半年期の中間決算でも配当金を出す企業は多いです(中間配当)。稀に四半期決算で年4回出す企業もあります。それぞれの企業の配当金の支払いがいつなのか買う前に調べておきましょう。
営業利益率
どれだけ効率よく稼げるか?
売上高で述べましたが、同じ売上高でもコストがどれだけかかったかで営業利益に差が出ます。コストカットした結果はポジティブに捉えれば、効率のよい営業ができていると見れます。それを表した数字が営業利益率になります。
$$\text{営業利益率 (%)} = \frac{\text{営業利益}}{\text{売上高}} \times 100$$だいたい10%が一つの目安になります。15%を超えていると優良と言えます。ただ業種によって営業利益率は異なるため、比較する際は同業他社と比較することが重要です。
また利益率がいい=原価にどれだけ利益を乗せることができるか、という指標にもなります。消費者から見れば、原価にどれだけ価格を上乗せ(利益)しても買いたいと思わせているか(例:この企業の商品は高くても買いたいと思う)ことになります。つまり、ブランド力の評価につながります。
一方で先程も述べた通り、売上高が伸びずに営業利益が伸びている場合、この営業利益率は改善されますが、元のパイ自体が増えていないことから成長が止まっている可能性もあります。よって、売上高が伸びているかもしっかりチェックが必要です。
1株あたりの利益・株価あたりの利益
会社によって、発行総株式数が異なります。そのためにただ単純に売上高や営業利益を比べても意味が薄いです。
そのため、1株あたりのどれだけ利益がでているか?株価あたりの利益はいくらか?ということが大事です。
EPS(1株あたりの純利益)
1株あたりの純利益をEPSと表示されます。
$$\text{EPS(1株当たり純利益)} = \frac{\text{当期純利益}}{\text{発行済株式数}}$$EPS自体には株価評価の目安がありません。なぜなら同じ利益の企業でも株数によってEPSは異なるからです。EPSは順調に右肩上がりで成長しているかを確認するかに使います。年5%以上の成長を目安に、10%以上成長なら優良とみなせます。
注意点として、母数を発行株式数で割っているため、自社株買いを行うとEPSは上がります。EPSが上がっても利益が増えているわけではないです。逆に増資などで株式数が増えているとEPSは下がります。
PER(株価収益率)
EPS自体は株価の評価に使えません。そのため評価できるように作られたのがPER(株価収益率)です。
$$\text{PER(倍)} = \frac{\text{現在の株価}}{\text{1株当たりの純利益 (EPS)}}$$EPSから株価で割ったのがPERとなります。こちらは株価の評価として使えます。
目安は15倍が一つの目安でそれを下回ると実態より評価が低い株(割安株)、超えると実態より評価が高い株(割高株)となります。
しかし実際には業種ごとで大きな違いが出ることが有り、同業他社との比較をすることが大事です。
また新興企業などこれから急成長が見通せる企業だと数十倍の数値が出ることも多いです。
本日のまとめ
- 売上高、営業利益、純利益の言葉の意味を知ろう
- 一つだけ見るより複数を見たほうがよりしっかりと企業の業績を把握しよう
- 配当金は決算日に株主である必要があります
- 営業利益率から効率よく企業が設けているか?ブランド力があるか?を知ろう
- EPS(1株あたりの利益)が成長しているか知ろう
- PER(株価収益率)は同業他社と比較してみましょう。
